“Ζ”のその後、少年たちが運命に立ち向かう物語
1986年に放送された『機動戦士ガンダムΖΖ(ダブルゼータ)』は、 前作『Ζガンダム』の直接的な続編としてスタートするガンダムシリーズの第3作。
『Ζガンダム』が描いた戦争の悲劇とニュータイプの葛藤を受け継ぎながらも、 序盤はコメディ要素を多く取り入れた明るい展開が特徴です。
しかし、物語が進むにつれ再びシリアスな戦争ドラマへと回帰し、 主人公ジュドー・アーシタの成長と、仲間たちの絆、喪失、怒り、そして決意が 物語の軸となって描かれていきます。
基本情報
放送期間:1986年3月1日 ~ 1987年1月31日(全47話)
原作/監督:富野由悠季
制作:サンライズ
キャラクターデザイン:北爪宏幸
音楽:三枝成章
あらすじ
宇宙世紀0088年、グリプス戦役の終結後、エゥーゴの旗艦アーガマは 補給のためサイド1のコロニー「シャングリラ」に立ち寄る。
この地で暮らすジャンク屋の少年・ジュドー・アーシタは、 Ζガンダムを盗んで一儲けしようとアーガマに潜入。
しかし、ひょんなことから戦闘に巻き込まれ、Ζガンダムを操縦。 やがて妹リィナをネオ・ジオンにさらわれたことをきっかけに、 エゥーゴの一員として本格的に戦いの中へと身を投じていく。
少年少女たちの軽やかな日常と過酷な戦争が交錯する、新たなガンダムの物語が始まる!
登場キャラクター
● ジュドー・アーシタ
陽気で行動力にあふれる少年。最初は報酬目当てで戦いに関わるが、 妹リィナの件を機に覚悟を決め、ΖΖガンダムのパイロットとして急成長する。
● リィナ・アーシタ
ジュドーの妹。兄想いで、物語の中盤にネオ・ジオンに拉致される。
● エルピー・プル
ネオ・ジオンの強化人間で、ジュドーに懐く少女。後にアーガマ側に寝返る。
● ルー・ルカ
アーガマの女性パイロット。気が強く正義感が強い。
● ハマーン・カーン
ネオ・ジオンの女王。前作から続投し、カリスマ性と冷酷さを兼ね備えた強敵。
● グレミー・トト
ネオ・ジオン内部の反乱分子。独自に強化人間部隊を率いて内紛を起こす。
主なモビルスーツ
ΖΖガンダム(MSZ-010):コア・ファイター、トップ、ベースが合体して完成する高火力MS。
フルアーマーΖΖガンダム:装甲と武装を追加した強化型。破壊力は圧巻。
キュベレイMk-II:プル姉妹が搭乗するファンネル搭載MS。
ドーベン・ウルフ、ゲーマルク、ザクIII改など、後期の高性能MSが多数登場。
名セリフ・名シーン
「もし、戦うのに理由がいるなら、その君の怒りこそ理由だ。」
「その君の感から発した、君の怒りと苛立ちは、理由になる。」
「ジュドー・アーシタ、ΖΖガンダム、行きます!」
「君は優しすぎるんだよ、ジュドー…」
カミーユの精神がジュドーに語りかける場面は、多くの視聴者の心を揺さぶりました。
前半と後半のトーンの違い
本作は前半の明るいコメディ調と、後半のシリアスな展開が大きく異なります。
前半:ギャグやドタバタ劇中心。少年たちの自由な行動や失敗が描かれる。
後半:プルとの別れや、グレミーの反乱、ハマーンとの決戦など、悲劇と覚悟の連続。
この構成こそがΖΖの個性であり、賛否を呼びつつも作品に深みを与えています。
視聴できる配信サービス(2025年5月現在)
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まとめ:少年が背負ったガンダムの重み
『機動戦士ガンダムΖΖ』は、少年たちの自由奔放な姿と、戦争によって否応なく大人にならざるを得ない現実を描いた名作です。
Ζガンダムの重苦しさを和らげながらも、後半では深い人間ドラマと戦争の悲惨さが前面に出てきます。
ジュドー・アーシタという主人公を通して、 “強さ”とは“怒り”や“優しさ”をどう昇華するかであることを教えてくれる、 忘れがたい作品です。
ガンダムシリーズの中でも独特の立ち位置を持つΖΖガンダム。 その魅力を、今こそ見直してみてはいかがでしょうか?